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2023.03.02
アクアフォームがなければZ空調は生まれなかった・・・。住宅の断熱施工と気密施工を同時に実現する断熱材。住まいを一年中快適に。【Z空調への道-Part1】
ヒノキヤグループ社長の近藤が初めて見た瞬間、もうこれしかない、瞬間的にこれだ!と直感した、断熱と気密を同時に実現する断熱材アクアフォームの特徴とメリット、一般的な方法との違いを詳細に、わかりやすく説明します。
日本の家の常識を変えた冷暖房システム「Z空調」が生まれるまでの道のりを、 「Z空調への道」と題し3回シリーズでお届けします。今回はその第1回です。
▼アクアフォームとの出会いが無ければ、Z空調は生まれなかった
アクアフォームとの出会いは、 15年ほど前に住宅も省エネ化が求められていくだろうと予感していた頃。今や年間5万棟(新築住宅の約10%)を施工する、日本アクアのアクアフォームという断熱材は、15年前は、ほとんど誰も知らないような存在でした。しかし、膨らんでベタっと張り付く独特の形をしており、とにかく木造住宅に非常に適した断熱材であると直感しました。その後、日本アクアは、2009年にヒノキヤグループのグループ会社となり、順調に成長拡大を遂げ、累計でも30万棟以上の施工をしている実績のある会社になっています。
▼ウレタン素材
アクアフォームは身近に多く使われているウレタンという素材からできています。例えば食器を洗うスポンジやベットのマットレス、車のバンパーなど日常のあらゆるところに使われ、非常に身近で、安心安全な素材です。
【アクアフォームの3大特徴】
【特徴-1】気密性
この断熱材を施工すると、すぐに膨らんで張り付いて隙間がなくなり、結果的に建物全体の気密性が非常に高まります。この断熱と気密を同時にできることは断熱材としての、アクアフォームの大きな特徴です。
▼どうして気密が大切か?
気密性が高まると建物の隙間がなくなり、冷房や暖房が外に漏れず、非常に冷暖房の効きが良くなります。同時に省エネや電気代の節約にもなり、住み心地が格段に上がります。
▼断熱と気密。実は全く別物。
アクアフォームは断熱気密が同時にできますが、他の断熱材は断熱施工だけでは気密性がとれず、気密施工もする必要があります。 例ば、断熱はセーターで、気密はコートやウィンドブレーカーです。冬の寒い日にセーターを着ると保温効果があり温かいですが、外の冷たい風に当たるとセーターの隙間から冷たい風が入ってきて寒くなります。これでは断熱だけで隙間が埋められない、ということになります。そこでセーターの上から風を避けるようなコートやウィンドブレーカーを重ね着すると、風も遮断し中の保温性もあって暖かい。このイメージをしていただくと断熱と気密の関係性というのは非常にイメージしやすいと思います。
【特徴- 2】自己接着力と追随性
アクアフォームの原料の1つは接着剤です。自己接着力とは自分の力で接着する、くっつくということ。木造住宅で、台風や地震が来て揺れた時に断熱材が、はがれ落ちてしまうと全く意味をなしませんが、アクアフォームは、吹き付けて張り付いた瞬間に自らの力でくっつき、剥がれることは、ほとんどありません。
木材は時間が経つと少し形が変わる(痩せる)ということもあります。アクアフォームは非常に柔らかい素材ですので、木の変化に対しても少しであればついていき、すぐに切れることがありません。これが追随性です。新築の時はピタッと綺麗に収まっていても時間が経つにつれ、だんだん隙間が空いてきては、断熱や気密が、全く意味をなしません。長期間、住む家では、これは非常に大切な要素です。
【特徴- 3】屋根も基礎も断熱できる
アクアフォームの断熱は、壁の中は当然ですが、屋根と基礎にも断熱施工が容易にできます。断熱の場所を変えるだけで住宅の快適さが変わってくるため、断熱材と断熱する場所は、実は非常に重要な関係性があります。
▼一般的な住宅との違い
一般的な住宅は、施工性がよく、コストも安くできるため、2階建ての家の場合、壁、2階の天井の上、1階の床下だけを断熱します。一方ヒノキヤの断熱施工は、アクアフォームを使い、壁そして屋根の下、基礎の内側から完全に断熱材で包むような形で施工し、隙間が全くない、気密性が高い空間ができます。これはヒノキヤの住宅の特徴で、断熱している場所が一般的な住宅とはかなり違います。
屋根の断熱は、家の中に入る熱を極力抑え夏の暑さを防ぎ、和らげることが大きな狙いです。屋根は真夏に直射日光に照らされると温度が約70~80度くらいまで上がるため、2階の天井しか断熱をしていないと、屋根裏に熱が溜り、2階の部屋にどんどん輻射熱(ふくしゃねつ)を送ることになります。夏2階に上がると、とにかく暑いのは熱い空気は上に上がるから、というよりも屋根からの熱が圧倒的に暑さにつながるためです。
従来の一般的な住宅ではシロアリの問題や湿気を防ぐため、基礎の内側である1階の床下に外の空気を流す作り方が一般的です。 しかし、それでは冬の寒い時に床下の空気は、時として0℃や1℃、普通の冬でも5℃という、冷蔵庫よりも冷たい空気が床下にあるということになります。
そうすると、隙間から入ってくる冷たい空気が床を冷やしますので、床暖房の効きが悪くなるなど、1階の寒さにつながります。ヒノキヤは、寒冷地の家の作り方のように、基礎の内側を断熱し、寒い外気を一切、床下に入れない作り方をしています。そうすることで、床下は部屋の中と、ほとんど同じような温度になるため、冷暖房の効きが良くなり、床暖房も非常に快適で底冷え感がまったくありません。
▼シロアリも防ぐ
アクアフォームには防蟻(ぼうぎ)という、シロアリが好まない素材を使った、防蟻(ぼうぎ)用の断熱材もあります。ヒノキヤでは基礎にはその防蟻(ぼうぎ)用のアクアフォームを施工しているため、シロアリ被害の心配も、ほとんどありません。床下ではなくて基礎を断熱することは、この意味でも非常に有効な方法です。
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ヒノキヤグループの膨大なデータから、家づくりに役立つ情報を社長自ら定期的に発信していきます。
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