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【新築コラム】2階リビングのメリット・デメリット|暮らしやすさと将来を考える
2025.12.08
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新築住宅をお考えの皆さま、こんにちは。都市部や住宅が密集したエリアで家づくりを考えるとき、「2階リビング」という選択肢があります。30坪程度のコンパクトな土地でも、明るく風通しの良いリビングを確保しやすく、道路や隣家からの視線を気にせず過ごせる空間をつくれるのが特徴です。一方で、「階段の上り下りが将来負担にならないか」「来客時の動線はどうか」といった不安を感じる方も多いのではないでしょうか。今回は、2階リビングのメリットとデメリットを整理し、今と将来を見据えた住まい選びのポイントをご紹介します。 2階リビングが選ばれる理由1階にリビングを配置すると、周囲の建物や植木、駐車スペースなどの影響で、光や風の入りが遮られることがあります。2階にリビングを設けることで、採光や通風を確保しやすくなり、閉塞感を感じにくい空間をつくることができます。また、歩行者や近隣からの視線を気にせず過ごせるのは、都市部での暮らしにおいて大きなメリットです。2階であれば、上下の空間を活かしたゆとりある空間づくりが可能です。勾配天井や大きな窓を取り入れることで、同じ床面積でも圧迫感のない広がりを感じられるリビングが実現できます。庭や眺望がある場合は、窓の外の景色を楽しめることも魅力のひとつです。 注意しておきたいことただし、2階リビングの場合、日常的に階段を使うことになります。若い頃は気にならなくても、将来、年齢を重ねてから重い荷物を持って階段を上がるのは、想像以上に負担になる可能性があります。買い物帰りや来客時など、頻繁な上下移動が必要な生活シーンでは、ストレスを感じることもあるでしょう。また、2階は暑くなりやすく、冷房効率や食材の保存に影響が出る可能性があります。宅配や来客があった際、玄関から2階への移動が必要になる点も、日常生活の快適さに関わってきます。 検討する際のポイント2階リビングが適しているかどうかは、土地の立地、家族構成、生活動線の3つがポイントになります。都市部や住宅密集地で採光や風通しが取りにくい場合、2階の高さが有効に働きます。ただし、周囲に高い建物がある場合は、2階でも日当たりや眺望が望めないこともあるため注意が必要です。子どもが小さい時期は、明るく開放感のあるリビングが子育てに適しています。一方で、将来子どもが独立したり、高齢になったりした際の階段の負担についても考慮しておくことが大切です。リビング・キッチンと洗濯スペースや玄関までの動線が複雑にならないか、重い荷物を運ぶときの動線や階段の使いやすさについても確認しておきましょう。 将来を見据えた選択肢老後も無理なく暮らしたいとお考えの場合は、水回りや寝室を1階にまとめた「1階完結型の住まい」を検討するのもひとつの方法です。必要に応じて簡易キッチンを1階に設けることで、最小限の設備で快適に暮らし続けることができます。また、新築段階でホームエレベーターや階段昇降機の導入スペースを確保しておけば、将来の負担を大幅に軽減できます。こうした将来設計を見据えた家づくりは、今の快適さと将来の安心を両立させるための重要な判断材料となります。 「周囲の視線を避けたい」「自然光と風通しをしっかり確保したい」「開放感のある空間で暮らしたい」という方にとって、2階リビングは魅力的な選択肢です。ただし、将来的な生活の変化を見越して、動線や階段まわりに配慮した設計をしておくことが前提となります。今のライフスタイルと将来の暮らしを想像しながら、慎重に検討されることをおすすめします。もし「家づくりをどう始めたらよいか」「2階リビングを取り入れるか迷っている」とお考えでしたら、お気軽にご相談ください。お話を伺いながら、ライフスタイルと将来を見据えた最適な間取りプランをご提案いたします。
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【新築コラム】子どもの成長を支える家づくり
2025.11.28
新築住宅をお考えの皆さま、こんにちは。子育て中のご家庭にとって、「どんな家なら子どもが安心して、のびのび育ってくれるだろう?」という思いはとても大切なテーマだと思います。単に広い子ども部屋をつくれば良いということではなく、家族のつながり方や、成長に合わせて柔軟に対応できる間取りなど、考えるべきポイントはいくつもあります。今回は、皆さまの大切なお子さんが健やかに過ごせる住まいの工夫についてご紹介します。 子育て住宅で大切なポイントまず大切なのは、家族が自然に顔を合わせる間取りです。リビングを中心に、どこにいても家族の気配が感じられる空間にすると、自然とコミュニケーションが生まれます。キッチンから家全体を見渡せると、料理をしながらでも子どもの様子がよく分かります。そして、子どもが楽しめる遊び心のある工夫も大切。黒板クロスを使った壁で自由にお絵描きできるスペースを作ったり、作品を飾れる小さなコーナーを設けたり。特別な設備でなくても、ちょっとした工夫で子どもが楽しめる空間になります。家族のつながりは大切ですが、成長とともに一人で集中する時間も必要になります。リビングの一角に勉強コーナーを作ったり、将来的には個室も使えるよう、フレキシブルな設計を心がけています。 間取りの工夫例最近人気なのが、リビングで勉強できるカウンタースペース。家族の気配を感じながら勉強できるので、分からないことがあってもすぐに聞けますし、親も自然にサポートできます。リビングと外をつなげると、室内にいながら外の空気を感じられます。子どもにとって、自然を身近に感じられる環境は心身の成長にプラスになります。子どもがお手伝いしやすいキッチンにすることで、自然と家族の会話が生まれます。一緒に料理を作る時間は、とても良いコミュニケーションの機会になりますね。子どもが描いた絵や工作を飾れるスペースがあると、達成感や自信につながります。廊下の一角や階段の壁など、ちょっとしたスペースでも十分です。 子ども部屋について子どもが成長すると個室も必要になりますが、配置には気をつけたいところ。玄関から直接子ども部屋に行けてしまうと、家族との接点が少なくなってしまいます。リビングを通って子ども部屋に行く動線にすることで、自然と顔を合わせる機会が作れます。自然光がたっぷり入る明るい部屋は、子どもの気持ちも明るくしてくれます。窓の位置やサイズを工夫して、一日中気持ちよく過ごせる空間を作りましょう。 気をつけたいポイント子どもの成長は早いもの。今の年齢だけでなく、10年後、20年後のことも考えた設計が大切です。間仕切りを変えられる可変性のある間取りにしたり、用途を変更しやすい部屋にしたりと、将来の変化に対応できる工夫をしています。また、小学生になると、子どもなりにプライバシーも意識し始めます。見守りながらも、子どもの自立心を育てられるような環境作りが大切ですね。 まとめ子育てに良い家づくりは、特別な設備や広いスペースが必要というわけではありません。家族のライフスタイルに合わせて、コミュニケーションが生まれやすい間取りや、子どもが安心して過ごせる環境を作ることが一番大切です。子育て住宅について気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。実際のモデルハウスを見ていただきながら、ご家族に合った間取りをご提案させていただきます。
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【新築コラム】暮らしに“ちょうどいい余白”を。フリースペースのある家づくり
2025.11.15
新築住宅をお考えの皆さま、こんにちは。家づくりをご検討中の方なら、「子どもが遊ぶスペース」「リモートワーク用の場所」「ゆったり過ごせる部屋」など、“ひと部屋増やしたい”という思いを抱くことがあるかもしれません。そこで最近、住まいづくりの中で注目を集めているのが、“使い道を決めずに設ける余白”としての「フリースペース」です。 フリースペースって何?フリースペースとは、いわゆる「部屋」という位置づけではなく、廊下の先や階段のホール、リビング横のちょっとしたスペースなど、間取りの中にある“余白”を活用する考え方です。広い個室でなくても、自由に使える場所があるだけで、暮らしにゆとりが生まれます。 フリースペースの活用アイデアフリースペースの魅力は、ライフスタイルに合わせて柔軟に使い方を変えられること。たとえば、子どもが小さいうちは遊び場として、成長すれば学習机を置いてスタディスペースにするなど、年齢や家族構成の変化に合わせて役割を変えていけます。リビングから少し離れた場所に設ければ、落ち着いて作業できるワークスペースにもなります。カウンターを設けて書斎風に仕上げれば、家族の気配を感じつつも集中できる空間に。収納スペースとして使うのも一つの方法です。季節物やあまり使わない荷物をまとめておけますが、「とりあえず置いておく場所」にならないよう、使い方のルールを決めておくといいでしょう。また、室内干しスペースとして活用すれば、花粉や雨の日でも安心。日当たりや風通しを考えて設計すれば、家事動線の中でも便利な存在になります。ほかにも、セカンドリビングのように家族が思い思いに過ごせるリラックス空間として取り入れるのもおすすめです。2階に設ければ、日当たりのよい開放的なスペースが生まれます。 後悔しないために気をつけたいポイント自由度が高いぶん、設計段階で注意したいこともいくつかあります。まず、空調が届きにくい位置にあると、夏は暑く冬は寒い空間になってしまうことがあります。あらかじめエアコンやサーキュレーターの配置を想定しておきましょう。また、動線の途中にあると人の出入りが多く、落ち着かない場所になってしまうことも。ワークスペースやくつろぎの場として使いたい場合は、家族の通行を考慮した位置を選ぶことが大切です。さらに、窓が少ない場所だと昼間でも暗く感じやすいため、照明計画にもひと工夫を。個室ではないためプライバシーが確保しづらい点も考慮し、必要に応じてパーテーションやロールスクリーンを設けると安心です。そして意外と見落としがちなのが、コンセントや収納の位置。後から「ここに電源があれば…」と困ることがないよう、使用目的を想定して配置しておくと使い勝手がぐっと良くなります。 住まいに「余白」を設けることで、固定された使い方に縛られない自由な空間が生まれます。ライフスタイルの変化に柔軟に対応でき、暮らしに余裕と安心感をもたらしてくれるフリースペース。私たちケントホームズでは、こうした“ちょうどいい自由度”を持つ住まいづくりを大切にしています。「自分の家にどんなフリースペースが作れるだろう?」と気になった方は、ぜひ一度展示場でご相談ください。あなたの暮らし方にぴったりのご提案をいたします。
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【新築コラム】平屋人気が再燃中!建てる前に知っておくべきこと
2025.11.01
新築住宅をお考えの皆さま、こんにちは。近年、住宅展示場や街中でも「平屋」の住まいを目にする機会が増えてきました。かつては主に高齢世代に選ばれる住まいという印象もありましたが、今では子育て世帯や共働き家庭など、幅広い層に注目されています。一見シンプルな構造に見える平屋ですが、その人気にはしっかりとした理由があります。今回は、そんな平屋の魅力と、実際に家を建てる前に知っておきたい注意点について紹介します。 なぜ今、平屋なのか 平屋とは、すべての居室や設備がワンフロアにまとまった建物のこと。昔ながらの日本の住宅に多く見られた形ですが、敷地の確保が難しくなった都市部では2階建てや3階建てが主流となっていきました。しかし近年では、建築技術の進歩やライフスタイルの変化に伴い、「暮らしやすさ」や「効率性」が見直されるようになり、再び平屋への関心が高まっています。 ワンフロアで完結する暮らしの魅力平屋最大の特長は、すべての生活が1階で完結するという点です。家事や移動の負担が少なく、子どもから高齢者まで安心して暮らせる設計が可能になります。階段を使う必要がないことで、将来のバリアフリー性にもつながりますし、小さな子どもがいる家庭では転落事故の心配もありません。また、家族が自然と同じ空間に集まりやすく、コミュニケーションがとりやすい点も平屋の大きな魅力です。間取りの自由度も高く、構造上の制約が少ないため、大きな吹き抜けや中庭のあるプランも取り入れやすくなります。 平屋ならではの「外とのつながり」も、暮らしに豊かさをもたらす要素のひとつ。リビングと庭をフラットにつなげれば、屋内外の一体感が生まれ、季節の移ろいをより身近に感じられる空間になります。 注意すべきは“土地と設計の工夫” 一方で、平屋にはいくつか気を付けておきたい点もあります。まず考えなければならないのが、必要な土地の広さ。上下に空間を重ねる2階建てに比べて、同じ床面積でも建物の「面積」が大きくなるため、それに見合った敷地が必要になります。特に都市部では、土地の確保がコストや利便性に直結します。 建築費用についても、基礎や屋根の面積が広くなるため、平屋の方が割高になるケースも。シンプルな形状にする、無駄を省いた動線設計をするなど、計画段階での工夫が求められます。 さらに、平屋では採光や通風に配慮が必要です。住宅の高さが抑えられるため、隣地の建物や塀によって日当たりが悪くなる可能性もあります。必要に応じて天窓を取り入れる、部屋の配置に変化をつけるなどの工夫が有効です。 もう一点忘れてはならないのが防犯とプライバシーの確保。すべての部屋が地面に接しているため、窓や出入り口の位置・防犯対策は慎重に設計する必要があります。 まとめ 平屋には、生活のしやすさや家族のつながりを育む間取り、老後を見据えた安心感など、多くの魅力があります。ただし、敷地条件やコスト、周辺環境をしっかりと把握し、設計段階での工夫を重ねることが、満足のいく住まいづくりにつながります。 「平屋に興味はあるけれど、自分たちに合っているのか不安…」という方は、まずはケントホームズのモデルハウスを見学してみませんか?実際の間取りや暮らしのイメージを体感しながら、住まいのプロがご相談にも丁寧にお応えします。理想の住まいを一緒にカタチにしていきましょう。
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【新築コラム】理想の間取りを見つけるために大切なこと
2025.10.18
新築住宅をお考えの皆さま、こんにちは。マイホームを建てるとき、多くの方が夢を膨らませながら間取りを考えていきます。しかし、情報を集めるほどに選択肢が増え、どうすればいいのか分からなくなってしまう方も少なくありません。いわゆる「間取り迷子」の状態です。せっかく建てる家ですから、暮らしやすさを実感できる間取りにしたいものです。そのためには、ご自身やご家族の生活スタイルをしっかり見つめ直すことが何より重要になります。今回は、間取りづくりで迷わないためのポイントと、生活スタイル別のヒントをお伝えしていきます。 間取りづくりで気を付けるポイント見た目の美しさや広さに惹かれて間取りを決めてしまうと、住み始めてから「思っていたのと違った」という事態になりかねません。間取りを考えるときには、次の4つの視点を忘れないようにしましょう。まず考えたいのが家族構成です。家族の人数や年齢によって、必要な部屋の数や使い方は大きく変わってきます。小さなお子さまがいるご家庭では子育てのしやすさを第一に考える必要がありますし、お子さまが成長してきたらプライバシーを守れる空間も必要になってきます。次に、趣味や休日の過ごし方も大切な要素です。家は単に生活するだけの場所ではなく、楽しめる空間でもあるべきです。映画鑑賞が好きな方ならシアタールームを設けるのも素敵ですし、友人を招くのが好きな方なら、ゆったりとしたリビングや来客用のスペースがあると理想的です。家事動線と収納の観点も欠かせません。毎日の洗濯や料理の流れを具体的に思い浮かべながら、無駄な動きが少ない動線を考えることで、日々の暮らしがぐっと楽になります。また、持ち物の量に見合った収納を、使いやすい場所に配置することも快適な生活につながります。そして最後に、将来のライフプランを見据えることも重要です。結婚、出産、お子さまの成長、老後の生活など、これから起こりうるライフイベントを想定しながら間取りを考えることで、長く住み続けられる家になります。 あなたのライフスタイルに合った間取りとは生活スタイルによって、間取りで重視すべきポイントは変わってきます。ここでは、いくつかの代表的なパターンをご紹介します。共働きのご夫婦の場合お仕事をされているご夫婦にとって、家での時間は限られています。だからこそ、家事を効率よくこなせる動線づくりが重要になってきます。キッチンから洗濯機、物干しスペースまでの移動がスムーズだと、忙しい毎日でも家事の負担を減らせます。パントリーや大容量の収納スペースを確保しておけば、日用品をまとめ買いできるので買い物の回数も減らせます。また、リモートワークをされる場合は、リビングとは別にワークスペースを設けることで、仕事に集中しやすく、お互いが快適に過ごせる環境をつくれます。 お子さまがいるファミリー小さなお子さまがいるご家庭では、キッチンから子どもの遊ぶ様子が見える開放的なLDKが安心です。家事をしながらでも目が届くので、安全を確保しやすくなります。お子さまの成長とともに部屋数が必要になることを考えて、仕切りを動かせる可変性のある間取りにしておくと将来的に便利です。また、思春期になると家族とのコミュニケーションが減りがちですが、リビングを通って各部屋に行く動線にしておけば、自然と顔を合わせる機会が増えます。 自宅で仕事をする方リビングの一角で仕事をしようとすると、家族の話し声やテレビの音などが気になって集中しにくいものです。できれば独立したワークスペースを確保することで、仕事の効率が上がります。また、仕事とプライベートのメリハリをつけるためにも、仕事の空間と生活の空間を分けられる間取りが理想的です。スペースに限りがある場合は、収納の一部をワークデスクにできる一体型の設計にすると、限られた面積を有効に使えます。 趣味やアウトドアを楽しみたい方アウトドアやスポーツが趣味の方は、道具が大きく汚れやすいことが多いため、土間やガレージがあると便利です。外で使った道具をそのまま収納できるので、室内を汚さずに済みます。また、テラススペースを充実させれば、自宅にいながらアウトドア気分を味わえます。気軽にバーベキューを楽しんだり、外の空気を感じながらリラックスしたりできる空間は、日常に豊かさをもたらしてくれます。 間取り迷子にならないための心得理想を詰め込みすぎて迷子にならないために、いくつか心に留めておいていただきたいポイントがあります。まず、今の暮らしだけでなく、3年後、5年後、10年後の生活を具体的に想像してみてください。「絶対にこうなる」という確約ではなく、「こうなるかもしれない」という可能性を考えておくだけで、長期的に快適な間取りをつくりやすくなります。また、家族構成やライフスタイルは時間とともに変化していくものです。仕切りを動かせる設計にしたり、収納に窓をつけて将来的に部屋として使えるようにしたりと、変化に柔軟に対応できる工夫を意識しておくと安心です。そして忘れてはならないのが、業者任せにしないことです。ハウスメーカーは豊富な経験から素晴らしい提案をしてくれますが、それがすべてのご家庭に当てはまるわけではありません。提案された間取りで実際の生活をシミュレーションし、本当にご自身の暮らしに合っているかを確かめながら、必要に応じて調整していくことが大切です。 一緒に理想の間取りを考えませんか?間取りは、毎日の暮らしやすさを左右する重要な要素です。だからこそ、しっかりと考えて決めたいものですが、一人で悩んでいても答えが見つからないこともあります。私たちは、お客様一人ひとりの生活スタイルやご要望をじっくりとお聞きしながら、本当に快適に暮らせる間取りをご提案しています。実際の施工事例もご覧いただけますので、具体的なイメージも持ちやすくなります。「こんな暮らしがしたい」という想いがある方も、「何から考えればいいか分からない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。あなたの理想の住まいづくりを、私たちが全力でサポートいたします。ぜひ一度、店舗まで足を運んでみてください!
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【新築コラム】帰宅後をスムーズにする“ただいま動線”とは?
2025.10.04
新築住宅をお考えの皆さま、こんにちは。毎日の暮らしの中で、帰宅してからの動きが意外とストレスになっていませんか?玄関が散らかってしまったり、手洗いのタイミングを逃したり…小さなことでも積み重なると大きな負担になります。そんな不便を解消するための考え方が「ただいま動線」。玄関から洗面、収納、ランドリーへとスムーズにつながる動線を設けることで、帰宅後の流れが自然と快適になります。 玄関から洗面へ直結する安心動線玄関にシューズクロークをつくると、靴や傘だけでなく、ベビーカーやスポーツ用品などもそのまま収納でき、玄関が散らかりにくくなります。家に入った瞬間のすっきり感は、毎日の気分を大きく左右しますよね。また、玄関からリビングへ向かう途中に洗面台を設ければ、帰宅直後の手洗いやうがいがスムーズに習慣化。感染症対策にも役立ち、来客時にも生活空間を通らず使えるので安心です。 クローゼットとランドリーをつなぐ効率性帰宅後、上着やバッグをついリビングに置いてしまう…。そんな日常の「あるある」も、ファミリークローゼットを動線上に置くことで解消できます。外出用品をその場で片づけられるので、生活空間が散らかりにくくなります。さらにランドリールームへ直結させれば、脱いだ服をそのまま洗濯機へ。収納・着替え・洗濯がひと続きの流れで完了し、家事効率がぐんとアップします。 片づけやすさが、暮らしを整える動線が整理された間取りは、家族の習慣を自然に変えていきます。片づけや手洗いが「やりやすい場所」にあることで、無理なく続けられる習慣に。結果としてリビングが散らかりにくく、掃除も手間いらずに。小さな工夫が積み重なり、家全体が快適で整った空間へと変わります。 住まいづくりのご相談はお気軽に間取りを考えるとき、デザインや広さはもちろん大切ですが、「帰ってからどう動くか」という視点を加えると、暮らしやすさが大きく変わります。ほんの少しの工夫で、家事や片づけがラクになり、毎日の生活にゆとりが生まれます。「わが家にはどんな動線が合うだろう?」「収納や洗面はどこに配置するのが便利かな?」そんな疑問があれば、ぜひ一度ご相談ください。住まいのプロが、ご家族のライフスタイルに合った間取りをご提案いたします。モデルハウスや完成見学会では、実際に動線を体感いただけますので、ぜひお気軽にお越しください。
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アクアフォームが結んだ信頼の絆~その軌跡と今後のビジョン【社長対談:後編】
2023.04.28
前回から引き続き、日本アクアの中村社長との対談後編です。アクアフォームは戸建住宅に留まらず、ゼネコンが手掛ける大規模プロジェクトでも採用されるなど、活躍のフィールドが拡がっています。両社の関係性や、製品の技術進歩などを振り返りつつ、企業としての将来のビジョンをふたりのトップが語ります。 【対談者】株式会社 ヒノキヤグループ 代表取締役社長:近藤 昭株式会社 日本アクア 代表取締役社長:中村 文隆 ▼普及のポイントはコスト面と導入の容易さ近藤:中村さんは、これまでアクアフォーム普及を通じて、日本で高気密・高断熱住宅を普及させた一翼を担ってきたと思っているのですが、会社を作った時にここまでになることを想像していましたか?中村:全く思わなかったです(笑)。これまで、高気密・高断熱住宅といえば外断熱が主流でした。しかし、韓国や中国、イギリスでの事例からも、外断熱は火事の危険があります。やはり耐火においては内断熱の方が良い。外断熱は施工時に断熱材を外から貼るため、コストもかかって難しいんです。しかし、日本アクアに頼めば、簡単に断熱施工ができるので普及したのではないかと思います。近藤:先ほどおっしゃっていた、大工さんではなく専門部隊が施工することで、施工のムラなどを極力無くしていこうということですよね。 中村:そうですね。断熱材は断熱屋さんがやる時代が来たのではと思います。 ▼アクアフォームのターニングポイント近藤:いま、日本アクアでは年間で木造の戸建をどれくらい建てていましたか?中村:5万棟を超えていますね。近藤:5万棟というと、日本で1年間につくられる住宅の約10~11%ほどに当たるので、10棟に1棟はアクアフォームが入っている。これはすごいことですよね。中村さんは会社設立時「将来売り上げ300億円を目指す」とおっしゃっていて驚いたのですが(笑)、16年経って手が届きそうなところまで来ましたよね。その間に、どこかターニングポイントはありましたか?中村:一番はヒノキヤグループに入ったことです。原料メーカー勤めを経て、独立して1人で近藤社長にお会いした時も「前の会社じゃなくて、中村さんから使うよ」と、言っていただいて。近藤:中村さんが勤めていた前の会社の建材を使っていましたが、ある日突然「独立します」と聞いて。「同じ商品で同じようにやるので、ウチの商品を使ってください」と来られたんですよね。僕は中村さんしか知らなかったし、最初に売り込みに来た方で。思い入れもすごく強かったので、どんな会社かも分からないまま「じゃあわかった」と。(笑)中村:近藤社長と建材の商社さんのおかげで順調になってきた頃、出資者から、会社が大きくなったらどこかで同業他社に売る、という話が出て困ったことになったと。そこで近藤社長や商社、問屋さんに相談したところ、近藤社長が即答で「うちが受ける」と言っていただいて。あれがなかったら今の会社はなかったと思います。 ▼原料コストを下げるため、自ら製造メーカーへ転換近藤:日本アクアも当時はまだ原料を輸入して、自分達はあくまで営業して施工するだけの会社でしたよね。会社の規模も大きくなり、日本アクアが上場する、といった流れの中で「自分達は原料メーカーになる」と。原料メーカーになるためには、技術的・専門的な人材が必要ということでテクニカルセンターを作りましたよね。あれはどう言った考えだったのですか?中村:僕はアクアフォームを普及させたかったのですが、原料をそのまま買うだけではコストが下がらない。原料メーカーさんと交渉を重ねましたがなかなか解決できず、「これはもう作るしかない」と。川上から川下まで全て自社でやろうと決めて、 2014年、横浜に研究所を設立しました。技術の方にも来てもらえたことで、原料が製造できるようになった。ここは第二のターニングポイントでした。 ▼開発・研究・製造から最後の施工まで近藤:その後、色々な新しい商品や付加価値のある商品を自ら開発していった。テクニカルセンターで技術者を仲間に出来たことは、非常に大きかったと思いますね。中村:新しい『アクアモエン』という燃えない断熱材も一昨年に完成しましたが、そういった商品も研究所がなければ出来なかったと思います。近藤:今では日本アクアはウレタン断熱材を自ら開発・製造するメーカーである、ということですよね。まさに開発・研究・製造から最後の施工まで全てこれをやっている会社は・・・?中村:世界にも我々しかいないです。 近藤:そういう意味でもユニークな会社ですよね。その部分に特化しているので、非常に強い会社になったと、改めて感じます。 ▼ESGも見据えた、リサイクルへの対応中村:このウレタン系断熱材はリサイクルがなかなか難しいのですが、リサイクル対応にも成功しました。いまESGなど色々と取り沙汰されていますが、粉砕して再断熱に利用することも可能で、このリサイクルができるのも日本で我々だけなんです。近藤:施工現場で吹き付けをした後、はみ出た部分をカットしたゴミをリサイクルしようということですよね。中村:そうです。これは大量に発生するゴミで、年間5万棟のゴミ処理は1億円以上かかりますから、やはりリサイクルをしていかなければいけない。発生したゴミは東北工場でリサイクルしています。近藤:そういった取り組みや起業姿勢も評価につながる。工務店やゼネコンもそこは重視しますよね。 ▼アクアフォームの拡がるフィールド近藤:これまでずっと戸建ての話をしていますが、実は日本アクアはウレタンの断熱材を一戸建てだけではなく、大きなビルやマンションなどでも手がけていますが、例えばどんなところに?中村:羽田空港や大阪のサッカースタジアム、タワーマンションや国立病院、大学病院ですね。こういった建築系やRC系(有筋コンクリート)には、かなり採用していただいています。近藤:結局ありとあらゆる建物には、必ず断熱材が入っており、そこにも日本アクアは入り込んでいると。中村:やはりゼネコンも中小の工事会社に任せるよりも、施工からリサイクルまで一貫して扱える、我々のようなメーカーが喜ばれてチョイスしていただけるということですね。近藤:特にゼネコンの仕事ですと、戸建てとは違ったニーズがあるんですよね。それで燃えにくい断熱材も開発したということですか?中村:中国のテレビ局やアパートなどの火事で数名亡くなる事件があり、世界的にウレタン・プラスチック系素材は断熱性に優れているが、燃えるのではないか?と懸念されました。そこで、5年前から燃えない断熱材『アクアモエン』の研究に着手し、開発に成功しました。いま韓国に輸出していますが、アジア圏にも『アクアモエン』を広めたいと考えています。 ▼高気密・高断熱住宅の、普及への思い近藤:日本の住宅の高気密・高断熱化が普及してきて10~20年。その流れのなかで、日本アクアはとても大きな貢献をしてきたと考えているのですが、そこに何か思いはありますか?中村:そうですね、ヒートショックで1万5千人ほど亡くなってしまう中で、アクアフォームを使っていただくこと、Z空調を導入することで、洗面・トイレ・廊下、どこに行っても暖かいし涼しい家ができる。 断熱には色々な工法がありますが、施工時に隙間が全くなくなるのは吹き付けしかありませんので、やはり我々の商品が一番優れている。これを評価されたことが一番良かった事ですね。近藤:あとは、やはりコストですね。20年前と今と比べて、色々な努力をした事でかなり下がりましたよね。中村:そうですね。起業した時よりも40%ほどコストも落ちています。 ▼我が家の家づくりから生まれた『Z空調』近藤:ちょうど10年ぐらい前に僕が家をつくった時、アクアフォームを使ってしっかり高気密・高断熱にしたんです。そのとき中村さんに、「もっと何か快適な設備ってないですか」と相談をしたら「全館空調を入れたらどうですか」って提案をしてくれたんですね。中村:そうでしたね、言いました(笑)。近藤:それがきっかけで、我が家は全館空調を導入して快適な生活を手に入れ、これが『Z空調』に繋がっていくという流れがあったんです。そう考えると 『Z空調』がいまあるのも、中村さんがあの時に全館空調を勧めてくれなかったら、なかったかもしれない。そういう意味でも我々と日本アクアとは繋がっていますね。 ▼日本アクアの最大の特徴は近藤:いろんな断熱材メーカーや、ウレタンでも競合の会社があるんですが、そういう他の断熱材の会社と比べて、日本アクアの最大の特徴って何でしょうか?中村:原料メーカーは他にもあるんですけども、やはり原料しか作っていない。例えば板状のボードメーカーも板状の断熱材しか作っていない。繊維系もそうですが、その物しか作っていない。我々はこの材工。 我々にしか出来ないこれが一番の武器ですね。原料から工事・再利用までできるここが一番の強みですね。近藤:そういう会社は他にもないし、そもそもそんなことをやろうなんて思っている会社も他にはないですよね(笑)中村:そうです、ないんですね(笑)。職人さんが毎日1,000人、アクアフォームを吹き付けしているわけで、なかなかその規模は世界的にみてもないですね。近藤:そういう意味では非常に面白い会社で、他と色々な意味で差別化ができていますよね。 ▼日本アクアの将来のビジョン近藤:日本アクアもこうして本当に大きな会社になり、この先何を目指していくのか、どんな商品が今後出てくるのかなど、そういうことも含めてこれからの目標をお聞きできればと思います。中村:起業した時は300億円、上場した時は1,000億円をやると言いましたので、それを目指そうと思っています。どういう戦略かというと、ウレタンの木造分野はもう出来ました。建築は『アクアモエン』燃えない断熱ウレタンが主軸となり、ここで売り上げがまた上がると思います。そして今度は、防水の方にも参入しています。日本のビルを見ると、防水が切れたり駄目になったビルがたくさんあり、この市場を取っていきたい。日本の防水市場はガラパゴスで、どこも同じような古い防水の手法なんです。海外は超速硬スプレーという、超速硬のポリウレアがスタンダードです。日本だけなぜか、それが使われていない。なぜ使われていないかというと、既存の団体守りたいだけなんですね。 そこで、ポリウレアの新商品『アクアハジクン』を全国に販売していきたいと考えています。現在、20年の耐久年数試験をパスしており、30年の耐久試験も行っています。それをパスできれば、15年から20年の保証をつけて防水の分野にも参入していきたいと考えています。近藤:断熱材の業界では、日本アクアはある意味革命児というか、異端児と言われながらも、業界のしがらみを破壊しながらやってきた。これを防水業界でもやろうというのは大変なことだとは思うんですが。やはり思いは最終的に、そのビルのオーナーや利用している方にとってより良い形、建物にとってもより耐久性が増して雨漏りなどがないようにする。これは誰もが願う話ですから、良い材料を広めていこうということですよね。そこは日本アクアならやっていけると思うし、一生懸命応援したいと思っています。中村:ありがとうございます、よろしくお願いします。近藤:本日は中村社長をお迎えして、対談という形で話をさせていただきました。中村社長、どうもありがとうございました。中村:ありがとうございました! 【このチャンネルについて】ヒノキヤグループの膨大なデータから、家づくりに役立つ情報を発信していきます。是非チャンネル登録の上、次回以降もご視聴ください。
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断熱・気密性能の要(かなめ)、アクアフォームを語る【社長対談:前編】
2023.04.25
今回は、断熱材『アクアフォーム』を手掛ける株式会社 日本アクアの中村文隆社長をお招きした対談の前編です。ヒノキヤグループとの出会いのきっかけや、簡易的なアクアフォーム施工の実演など、アクアフォームのメリットを両社のトップが語ります。 【対談者】 株式会社 ヒノキヤグループ 代表取締役社長:近藤 昭株式会社日本アクア 代表取締役社長:中村 文隆 近藤:今日は日本アクアの中村社長をお招きした、対談企画です。YouTubeで初めての企画ですが、最初に中村社長の自己紹介をお願いします。中村:ウレタン断熱の現場施工のメーカーをやらせて頂いております、株式会社日本アクアの中村文隆です。よろしくお願いいたします。 近藤:初めて会ったのは、今から17~18年ぐらい前ですか。日本アクアの前身の会社に社長がいらした時だったと思うんですが、なぜ中村さんはこういう仕事をやろうと思ったんですか。中村:元々原料メーカーに約10年勤めておりました。そこにアクアフォームの前身の物がデッドストックになっており、これをどうしても広めたいという思いから商品化に繋げ、独立し現在に至ります。 ▼ヒノキヤとアクアフォームの出会い近藤:約20年ほど前に、これからこの商品が伸びると見越したんですね。我々が初めてアクアフォームを知ったのは、当時、小屋裏収納を商品化するタイミングでした。グラスウールの断熱は小屋裏では夏は厳しいという問題にぶつかっていた時、たまたまいいタイミングでアクアフォームを知りまして、「これなら屋根に断熱できてちょうどいいな」と。当時はまだまだ、こういった断熱材が一般的ではなかったですよね。でも将来絶対伸びるという自信があったんですか?中村:自信は全然なかったんですが、独立して必死にやっていました。近藤:そのアクアフォームですが、いつも中村社長がいろいろな所でやっている実験があるのですが、一度カメラの前でもやっていただけますか? ▼アクアフォーム施工を簡易実演でみる中村:アクアフォームは実際は機械で吹き付けます。トラックで機械を現場に運搬して施工しますが、ここでは簡易的な発泡をやってみます。アクアフォームは二液性で、こちらの茶色い液体はイソシアネートです。ベニヤ合板を作るボンドなどでよく使われます。こちらのポリオールという透明な液体がミソで、プラスチックの原料だと思ってください。では、混ぜていきます。茶色いイソシアネートを50cc、透明なポリオールも50cc、1:1で入れて攪拌します。すると化学反応でゆっくり膨らんできましたね。1mmの樹脂が100mmに膨らみます。もう触れるのですが、この柔らかい断熱材がアクアフォームで、これを屋根・壁・床に吹き付けるだけで、高気密・高断熱住宅ができるという新しい工法です。近藤:この実験は住宅展示場でも営業マンが毎日のようにお客様にお見せしていて、皆さん膨らむ瞬間を見ると「おおーっ」となる。この反応が嬉しいですよね。ところで、断熱材ってすごく地味な素材ですよね。でもアクアフォームは膨らんでいく様子を見せることができるので、ぼくはビジュアル系断熱材と呼んでいます(笑)。 ▼身近な素材「ウレタン」を使った『アクアフォーム』近藤:ウレタンって私たちの身近な所で色々使われてると思いますが、例えばどんなものがありますか?中村:ベッドのマットレス、低反発枕、自動車の椅子などは軟質ウレタンという、本当にポピュラーな素材です。皿を洗うスポンジもそうですね。近藤:ウレタンは身近な存在で、安全安心なものだと改めてわかりますね。 ▼『アクアフォーム』で施工する本当のメリット近藤:木造住宅をメインとする我々からみて、アクアフォームの一番のメリットは気密性が取れること。断熱材を施工しただけで気密性が取れるものは他にはなく、これが最大の特徴だと思います。もう一つは自己接着力と追随性、さらに、屋根や基礎にも容易に施工ができること。この他にも、特徴やメリットとしてどんなものがあるでしょうか?中村:やはり開発した時期が特にそうだったのですが、従来は綿のような繊維系断熱材がポピュラーで、それしか使用されていませんでした。工務店さんも別に「なんでもいいや」といった感じで皆さん使っていたので、昔は断熱に意識が全く向いていなかったんですね。国がエコや省エネを打ち出し始めてからやっと、断熱にフォーカスが当たるようになりました。 今までの繊維系断熱材は、大工さんが壁に入れているだけ。天井に置いているだけ。ですから隙間だらけになるんです。この施工ではだめで、繊維系断熱材では断熱施工ができていなかったんですね。 アクアフォームは機械で液体を吹き付けて施工するため、どこにも隙間ができない。こういった施工はやはり、我々断熱メーカーが行って隙間をなくすこと。なかなか大工さんに任せきりではできないことを私たちはやっているので、メリットとしては高気密・高断熱住宅が簡単にできてしまう、ということも一つだと思いますね。近藤:確かにおっしゃる通り、我々が断熱材を扱う前は、断熱材はほとんど世の中で興味を持たれていなくて、たぶんほとんどの会社が「とりあえず入れとけばいい」といった認識でした。世の中の考え方が省エネとか地球温暖化などで、ちょっとずつ興味関心が移っていくなかで、住宅にもそういった性能が求められるようになった、ちょうどそんなタイミングだったと思います。 ▼アクアフォーム施工後の気密性能を測定してみた近藤:先日、築8年の住宅展示場を解体するとき、新築時は気密性の高いアクアフォームが、はたして築8年たった建物で気密性はどうなっているんだろう?とふと思い、測定してみることにしました。 おそらく今まで誰もやったことがないはずなんです。ネットでもいろいろ調べましたが、他の断熱材を含めてそういったデータは出てきませんでした。実際に気密性を測定した結果、C値が0.8で、「これはすごいな」と。天井を解体する時に、壁をはがすとアクアフォームがしっかり張り付いていて、新築時と見た目は何も変わらない。たぶん気密性も落ちていないのだろうと思ってはいましたが、実際に測定してみて驚きました。アクアフォームはそういう意味でも、壁の中で普段は見えないですが、劣化しにくいところもメリットの一つかなと思いましたね。中村:そうですね。従来型のウレタン発泡は、フォームの中にフロンガスが入っていました。そのフロンガスは経年でだいたい抜けてしまうんです。これはどういうことかというと、いままでのものは独立気泡といって、泡が繋がっておらず、独立した気泡の中にフロンガスが入っていました。アクアフォームは連続気泡体といって、泡が全て繋がっている。これ(実演サンプル)は、1%の樹脂と99%の空気でできているんです。空気は空気と入れ替わるだけなので、収縮したり劣化しようがないということです。近藤:壁の中というのは、住んでいる時は全く見えない。壁の中でもし、収縮してしまったり剥がれてしまっては、何の為に断熱材を使ったかわからなくなってしまいますが、アクアフォームの場合はそういう心配もないですね。これも非常に大きなメリットだと思います。中村:そうですね、実証されましたからね。 近藤:これからも年数がたった建物や、色々なケースで測定を実施してみて、アクアフォームの劣化がないということを証明していきたいと思っています。 【このチャンネルについて】ヒノキヤグループの膨大なデータから、家づくりに役立つ情報を社長自ら定期的に発信していきます。是非チャンネル登録の上、次回以降もご視聴ください。
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ヒノキヤの断熱・気密性能は、品質を長く維持できる【実測データ】
2023.04.21
家を建ててから年数が経過すると、断熱性能や気密性能は新築時の状態からどれくらい変化するのか。アクアフォームで断熱・気密施工を行った展示場で、実際に使用したモデルハウスによる気密・断熱測定を行いました。そこから得られた実測値をもとに、経年変化にも負けない高品質を保つ技術力を、ヒノキヤグループ社長、近藤が語ります。 今回は、『年数が経つと断熱性能や気密性能はどうなるの?』というテーマです。 ▼断熱・気密性能のカタログ数値は新築時のもの断熱性能とは、使っている断熱材の熱伝導率という数値を基に計算されています。もちろん、その断熱材が新品の状態の熱伝導率です。それから、気密性能では気密測定を行います。実際に建物に測定器を持ち込んで測定し、その値(以降、C値と言います)を使います。新築時は当然カタログに書いてあるような数値ですが、その性能がどうなっていくのか?これはインターネットで調べてもなかなか出てきません。当然ながら、性能が劣化していくと本来の快適さや省エネの効果などが失われていくわけです。 ▼断熱・気密性能数値の経年変化を実測築年数による性能の変化を調べるため、築8年のモデルハウスで住宅の気密測定を行いました。建て替えのため、古い展示場を解体する前に気密測定をやってみようという、初の試みでした。気密測定の方法は新築時と全く同じで、測定器を持ち込み、建物の隙間を目張りして測定しています。その結果、C値は0.8という値が出ました。一般的に1.0よりも小さい数字で高気密と言われます。当社のアクアフォームを使った新築の住宅であれば、建物によって多少誤差はありますが、0.5~0.7ぐらいの値が出ます。今回の測定値0.8というと、ほぼ新築時に近い値が維持されていたということになります。 ▼新築時と変わらない『アクアフォーム』の状態この写真は建物を壊す前に断熱材を撮影したものですが、見ていただくと分かる通りほとんど施工時と変わってない状況です。この『アクアフォーム』という材料は自己接着力で張り付いていますので、基本的には半永久的に剥がれず、隙間が勝手にできるということはほとんどあり得ないわけです。他の断熱材で施工されている場合は、気密をとるためにテープやシートを貼ります。当然それを貼るために、何らかの接着剤やシールなどでとめます。そのシールや接着剤が10年経った時、新築時のようにピタっとくっついているのか、だんだん剥がれてくるのか。これによって当然、C値が新築時から下がることもあり得る、ということです。 ▼築11年でも断熱材は新築時の性能を維持こちらは築11年、埼玉の上尾住宅展示場です。これを解体する際、壁の中の断熱材を採取して、劣化しているかどうか調査しました。断熱材は熱伝導率という値で測定するのですが、その結果、壁の断熱材が0.035、屋根が0.036、基礎が0.037。当社のカタログ上の数値は0.036ですので、ほとんど誤差もなかったということです。この結果から断熱性能、つまり断熱材自体もほとんど新築時の性能が維持されていたということが実証されました。壁のなかでは、常に壁内結露という問題があります。結露の結果、断熱材が劣化するといったリスクがあるわけです。一度劣化してしまうと、本来の新築時の性能が維持されないことも十分ありえますので、そういったことも考えた断熱材選びをおすすめします。 ▼今後も実証実験を継続の予定今回の実験で、アクアフォームの断熱性能・気密性能が、約10年経過しても劣化していないということが分かりました。ただ、まだ1つ2つの事例にすぎません。したがって今後も可能な限り、築10年後、20年後、30年後というように、多くの物件で経過年数ごとにこういった調査を続けていきたいと考えています。 ▼長く安心して暮らせる家づくりを追求お客様にとっては、一度家を作れば20年30年長く住むことが前提です。新築時にいくら高性能であっても、20年経ったら全くその性能が出てない、30年経ったら全然違うということでは、お客様にとっては非常に大きな問題です。これは当たり前の事ですが、断熱性能や気密性能が長期にわたっても落ちない。これが非常に重要なことだと考えています。アクアフォームという断熱材は、他の断熱材と比べても非常に優れていることを改めて感じたわけですが、今後もこういった実験や検証を重ねながら、より長期にわたってお客様に快適な空間を提供し、安心していつまでも省エネ生活ができるような家づくりを追求していきたいと思います。 【このチャンネルについて】ヒノキヤグループの膨大なデータから、家づくりに役立つ情報を社長自ら定期的に発信していきます。是非チャンネル登録の上、次回以降もご視聴ください。
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熱中症を防ぐヒノキヤの家づくり【新築時の暑さ対策をご提案】
2023.04.18
夏の気温と湿度は、年を追うごとに厳しさを増しています。暑さを避けて室内に留まっていても、熱中症のリスクはゼロにはなりません。厳しい暑さを快適に過ごすための「これからの家づくり」のポイントについてヒノキヤグループ社長、近藤が語ります。 今回のテーマは『暑い夏を考えた家づくりをしないと一生後悔する』というテーマです。 ▼年々厳しくなる夏の暑さ非常に暑かった今年の8月をデータで見ますと、東日本の気温は、1946年統計開始以降で過去最高でした。平均よりも2.1℃も高く、西日本の気温も過去1位タイで、平均よりも1.7℃高かった。国内史上、最高気温が浜松市の41.1℃。また、東京都の熱中症による死亡者数は187人で過去最多でした。 熱中症で亡くなった方の9割は、クーラーを設置していないか、使用していない屋内、つまり家の中にいた方が多かった。記録的な猛暑とよく言われますが、毎年のように夏の暑さが厳しくなっている気がします。 ▼地球温暖化について東京大学の前 真之 准教授の著書『エコハウスのウソ2』から、地球温暖化による夏冬の気温変化のデータをご紹介します。このグラフは気温0℃の冬日が急に減少しているというデータです。真冬は寒い日が次第に減少し、東京では年60日あった冬日がほぼゼロになってきています。 一方、夏は30℃オーバーの真夏日がずっと続くことが、グラフからわかります。例えば、仙台でも真夏日が年に30日を超えるようになり、北の方でも暑い日がだんだん増えている。さらに35℃オーバーの猛暑日も急増し、ここ5年ぐらい35℃という気温が当たり前のようになってきました。10年前、 20年前はなかったですね。特に内陸の前橋などは急増していますし、東京でも35℃超の日が頻発するということがデータからわかります。 ▼熱帯夜が続き、夜間の空調が重要に25℃オーバーの熱帯夜も長期化しています。夜の冷房が必須になっているということですね。東京や静岡、前橋や仙台などでも、この熱帯夜がずっと夏のあいだ続くということで、夜寝る時にクーラーをつけっぱなしで寝るという方がほとんどではないでしょうか。窓を開けて寝られる夏が、はるか昔のように感じます。 ▼これから家を新築する方へ、『これからの家づくり』を提案ヒノキヤグループではこれまで高気密高断熱住宅、省エネ住宅、エコ住宅をつくってきました。この高気密高断熱住宅というのは、基本的には寒い冬を中心に考えられてきました。もちろん寒い冬を快適に過ごすことは大切な事ですが、先ほどの地球温暖化などの影響で、 『これからの家づくり』は夏の暑さを考えないと年間を通じて快適な生活は出来ない、ということです。暑さに対しては建物の性能を高めることが必要ですが、やはりエアコンをしっかりと使う。これしか方法はないのです。 ▼新築時に将来を見据えた熱中症対策も熱中症で亡くなる方は高齢者で、かつ、家の中で亡くなるケースが多いということです。日本の夏は温度も高く湿度も高いため、エアコンをつけないで家の中にいると熱中症のリスクが非常に高いという点に気をつけなければいけないと思っています。年齢を重ねると感度が鈍るということもありますが、エアコンをつけずに我慢をするとか、使わなくても大丈夫というような間違った判断の結果、熱中症になってしまうという非常に不幸な状況が起きています。「そんなことは自分たちには関係ない」と考えられている若い方でも、20年先、30年先、必ず高齢期を迎えます。その時になってから住宅に大きなお金をかけてリフォームしようと考えても、現実的には難しいと考えられます。部屋ごとにこれまでのようにエアコンを設置して、人がいる時につける、いない時には消す。こういう使い方をしていると、どうしても部屋と部屋の間の温度差などが大きくなったり、寝室のエアコンをつけっぱなしにして寝ると、風が当たって不快ということもあります。高齢になると、本当ならエアコンをつけるべき状況でも使わない、という誤った判断によって結果的に熱中症になってしまう・・・。ということも起こり得るわけです。 ▼考え抜かれた断熱と空調プランで快適な住まいを結論としましては、これから家づくりをされるのであれば、建物全体を24時間冷暖房するような設備をつけた住宅をつくられることをお勧めします。将来リフォームが必要になったらしようと考える方もいるかもしれませんが、当社の住宅で『アクアフォーム』でしっかり断熱施工した場合、Z空調を後からリフォームする場合で約200~300万円ぐらいの工事費でできます。もし『アクアフォーム』のようにしっかり断熱ができていない場合は、断熱工事から全部やり直すことになり、約1千万円以上、リフォーム工事にかかることになります。せっかく新築を作るんですから、是非最初からこういった新築計画をされるようお勧めします。 【このチャンネルについて】ヒノキヤグループの膨大なデータから、家づくりに役立つ情報を社長自ら定期的に発信していきます。是非チャンネル登録の上、次回以降もご視聴ください。