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2023.04.04

年中、家の温度を快適にしながら、導入コストと電気代の軽減も実現した「Z空調」(ゼックウチョウ)誕生までの道のり【Z空調への道-Part3】

 

 

 

高気密高断熱の家づくりと、オリジナル換気システムの開発の流れの中で生まれた『Z空調』。その開発のきっかけや、経緯、様々な努力と工夫への取組みについて、ヒノキヤグループ社長、近藤が語ります。 日本の家の常識を変えた冷暖房システム「Z空調」が生まれるまでの道のりを、 「Z空調への道」と題し3回シリーズでお届けします。今回はその第3回です。

 

 

▼『Z空調』の開発のきっかけ

『Z空調』の開発責任者であった取締役の荒木と私との、何気ない会話の中で、そのヒントは出てきました。「ココチE」というヒノキヤの換気システムは、外から取り込んだ空気を換気ユニットを通して各部屋に空気を配り排気をしていきますが、この取り込んだ空気を各部屋に配る間に、エアコンを挟むことで、全館空調のようになるのでは?そして、理屈としてはできそうだが、そんなことが本当に実現可能なのかどうか・・・。ちょっと考えてみようよ、ということから『Z空調』の開発は始まりました。

 

▼世界ナンバーワンの空調機メーカー「ダイキン」との連携

せっかくやるのならば、一緒に取り組んでもらえる相手は、やはりダイキンがいいな、と。ダイキンといえば世界ナンバーワンの日本を代表する空調機メーカーです。大胆にも、いきなりダイキンに連絡を取り「こんなことを考えているのですが、どうだろう?」ということを相談したわけです。すると意外にも、「それちょっと面白そうですね」と、担当の方に非常に関心を持っていただき、『Z空調』の開発を共に始めました。

 

▼『Z空調』開発のポイント

『Z空調』を開発する上で、何よりもまず、コストを下げなければいけない。導入コストもそうですし、月々のランニングコスト、電気代です。この両方下げなければ、一般的な全館空調のように、非常に高価になってしまい普及もせず、多くのお客様にご提案することもできません。、そのためにどうすればいいのかというポイントは二つありました。

 

一つ目は、エアコン一台で建物のどれぐらいをカバーできるかということです。これは実験してみなければ分からないことです。二つ目は、エアコンと言っても壁ではなく、天井に埋め込むエアコンを使いますので、そこから各部屋に空気を送るためのダクトをどうするか。天井が貼られていないレストランやお店で、よく銀色の太い管のようなものが、張り巡らされていまずが、あれがまさにダクトです。

 

▼ダクトの重要性 ダクトをいかに短くするかは非常に大きなポイントです。何故かというとエアコン本体から1mのダクトで1m先に暖かい空気を送るのと、ダクトが10mあって10m先に暖かい空気を送るのとでは、同じエアコンのパワーだと10m先で暖かい空気が出るかというと、なかなか難しいと思います。10m先で暖かい空気を出そうとすると、エアコンにものすごい力が必要になります。つまりダクトが長くなればなるほどエアコンに大きな力を必要とします。 こういった関係性があるため、ダクトは極力短くしたい、ということを考えて開発に入りました。実際の開発に当たっては、実大サイズの住宅を埼玉と長野の佐久に建て、夏の暑い埼玉と、冬の寒い長野の佐久という2箇所で1年間実験を重ねました。

 

▼エアコン1台でどれくらいの広さまで冷暖房できるのか?

最初にエアコンの台数ですが、家電量販店のエアコン売り場に行くと、木造だと何畳、鉄筋コンクリートだと何畳というように目安が書いてあります。あの畳数の目安というのは実はものすごく古い時に決められたもので、今の高性能な住宅には全く当てはまらないという場合もあります。実際、わたしたちの今の気密性の高いアクアフォームを使った高性能な住宅で、本当にエアコン1台でどれくらいの広さまで冷暖房できるのかということは、実際にやったことがなかったため、ダイキンの協力も得て、実験をしました。

 

結果的にはカタログ数値の大体2~3倍ぐらいの面積をカバー出来る事がわかりました。つまり12畳用のエアコンであれば、24~36畳までカバー出来るということです。ということは、40坪ぐらいの一般的な住宅で考えると、だいたいエアコンを1階に1台、2階に1台、合計2台で理屈上、ほぼカバーできることが分かったわけです。これはまず非常に大きな前進でした。これが分からないとその先に、恐らく進めなかったと思っています。

 

▼ダクトを、どう短くしていくか?

次はエアコンから各部屋への吹き出し口へのダクトを、どう短くしていくかというポイントだったのですが・・・。木造の構造は、天井の上に梁という構造材が入っています。この梁を貫通はできないため、どううまくかわしてダクトを各部屋に送るか。これも非常に難しいポイントでした。

 

こういった開発の中で、オリジナルのチャンバーボックスという部材を、色々なアイディアのなかから開発しました。これができたことによって、梁をかわしながら各部屋の吹出し口に空気を送る事が可能になりました。エアコン本体は各フロアの、わりと中心に近いところに置きます。そこから各部屋の入り口付近からちょうど吹き出し口から空気を送るということになります。エアコン本体と各部屋の入口までをダクトでつなぐわけですから、ダクトを短くすることにうまくつながっていきました。そのために、少し天井の一部を下げたりということがありますが、これもダクトを短く配置するためです。このことから、『Z空調』の一部の天井が下がっている理由を、よく理解していただけるかと思います。

 

▼ヒノキヤ、ダイキン、協立エアテック三社の力

エアコンはダイキン製ですが、換気は協立エアテックです。それらをつなげ、木造構造の中で、梁をかわし、ダクトが短くなるように設計をし、各部屋の天井を少し落としたりしながら、吹き出し口をつけていく。こいういったところは建築の方のヒノキヤサイドで色々とアイディアを出しながら作っていきました。しかし、恐らく一社だけでは実現できなかったと思います。三社がそれぞれ専門の立場から意見を出し合い、やっと『Z空調』ができたのだと我々は考えています。

 

▼ 1年の実験を経て、いよいよ発売

1年間、実験棟で、気温・光熱費・電気代・排気の量と色々なデータを取りました。そして、これならば十分商品化できるという目処が立ちましたので、1年の実験を経て、いよいよ発売に至りました。 そういった色々な工夫をしたことが、結果的には特許取得にも繋がりました。また、2017年にはグッドデザイン賞も受賞し、外部からも非常に高い評価を得た商品になりました。

 

▼ 『Z空調』のネーミング

『Z空調』は、皆さんに非常に良い名前だと言っていただいています。私は全館空調という名前は使いたくなかったため、開発が始まった段階の、まだ1年先か2年先か販売時期が見えなかったタイミングから広告代理店の方にご相談をして、「こういったものなんだけども、何かいい名前考えてほしい」ということをお願いをしていました。そんな中で出てきたのが『Z空調』でした。

 

『Z空調』のZは、家の隅々というイメージ。またアルファベットの一番最後の文字ですから、究極という意味もあります。あとはもちろん、「絶好調」にもかけています。こういったことから本当に最高の名前をつけていただいたと思っています。『Z空調』という名前はみなさんご存知かもしれませんが、「ヒノキヤ」は知らないという方も、実際たくさん、いらっしゃいます。もう少しヒノキヤも有名にならないといけないんですけどね。それぐらい『Z空調』という名前が浸透したということだと思っています。

 

そういったことを経て、今から3年半前の2016年の12月に『Z空調』の販売を開始しました。今ではもう、1万棟を超えるお客様に『Z空調』の快適な住宅をお届けしています。おかげさまであっという間にここまで来たと思います。そして斎藤工さんという、いま本当にたくさんのCMに出演しているタレントさんを起用し、大々的なアピールを始めたということになります。

 

こういった流れで『Z空調』は生まれてきた、というお話をさせて頂きました。ありがとうございました。

 

【このチャンネルについて】 ヒノキヤグループの膨大なデータから、家づくりに役立つ情報を社長自ら定期的に発信していきます。是非チャンネル登録の上、次回以降もご視聴ください。


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